[準備&種まき編] 初めての 実生 に挑戦!アガベ ピグマエアとアストロフィツム 兜丸を初心者が種から育てます。

実生記録

 こんにちは、にゃーたです。多肉植物の本格的な育成を始めて半年程度ですが、 実生 に挑戦してみました。実生に興味を持ったキッカケは「エケベリア ハイブリット図鑑」という書籍でした。エケベリアの交配種を種親ベースで区分して掲載しているのですが、自分好みのエケベリアを自分で作出してみようという気持ちにさせてくれました。そして、アガベと兜丸の実生に挑戦した理由は「購入すると高価だから」です。アガベや兜丸は育ててみたいという気持ちは強かったのですが、高額なので手が出しにくいため躊躇していました。しかし、種子は意外に安く入手できるので種から育ててみようと決意しました。

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挑戦する品種について

 実生 に挑戦する品種はアガベ ピグマエア(Agave seemanniana ssp.pygmaea)とアストロフィツム 兜丸(Astrophytum asterias gonzales)です。種子の購入先は”Seed Stock”という種子販売を専門としているオンラインショップです。多肉植物や塊根植物、サボテンと幅広く取り扱っていて、リーズナブルな値段で購入できます。

アガベ ピグマエア(Agave seemanniana ssp.pygmaea)

 ピグマエアは「ドラゴントゥース」という選抜種が人気で、白系の葉に赤い鋸歯が特徴的な中型のアガベとなります。白系の葉に赤い鋸歯の組み合わせが心に刺さりまくりで最初はある程度のサイズの株を購入しようと思ったのですが手が出せる金額ではなかったので実生してみようと思いました。

アストロフィツム 兜丸(Astrophytum asterias “Gonzales”)

 アストロフィツム属の人気品種で、丸いフォルムと棘が無いことが特徴のサボテンです。熱心な愛好家が世界中に存在しています。今回の兜丸は名前に”Gonzales”と付いていますが、これはゴンザレス地方に自生している兜丸という意味のようです。”Gonzales”と付いていない兜丸との違いは分かっていませんが、「兜丸が欲しかった」と「異なる特徴があったら面白そう」という理由で選んでみました。

実生に必要な道具

 実生のために下記のアイテムを用意しました。各アイテムの用途を説明します。

  • プラ鉢
  • 種まき用の土
  • フードタッパー
  • プラスチックトレイ
  • ベンレート
  • 熱帯魚用の水槽ヒーター
  • 不織布

プラ鉢

 余っていたプレステラ105を用意しました。各鉢に1種類ずつ種を蒔くために2つ使用します。1年くらい植え替えを実施しない場合はある程度大きめの鉢が良いようです。

種まき用の土

 多肉植物の種子は小さい場合が多いため、表土は粒の細かい土が良いようです。市販の種まき用の土もしくは赤玉土や鹿沼土の小粒が必要です。私は赤玉土の微粒 + 日向土 の小粒+ 市販のサボテン用の培養土(小粒、肥料無し) + 赤玉土の中粒という組み合わせを選択しました。赤玉土の微粒と日向土の小粒を購入する値段と市販の種まき用の土の値段が同じくらいだったので、汎用性がありそうな赤玉土の微粒と日向土の小粒の組み合わせを選択しました。赤玉土の中粒は鉢底石として、市販のサボテン用の培養土は赤玉土と日向土だけでは水はけがよすぎるような気がしたので選択しました。培養土を肥料無しにした理由は肥料分があるとカビやすいと考えたからです。一定以上の温度かつ高湿度という環境を考えるとカビの発生しそうな要因は排除した方が良いと思います。

フードタッパー

 発芽には「温度」と「湿度」が必要で、湿度を簡単に維持する方法として密閉容器に入れている方が多いようです。密閉容器に鉢を入れて腰水することで、土を湿らせながら湿度をキープできます。私はダイソーで5Lのフードタッパーを購入しました。食べ物用なので水を入れても大丈夫で、プレステラ105が余裕で収まる高さを備えています。

フードタッパー

プラスチックトレイ

 今回は保温を兼ねてフードタッパーに熱帯魚用の小型ヒーターを入れるため、水位が必要となります。プレステラをそのまま入れると腰水の水位では低いため、プレステラを乗せるための小型トレイをダイソーで購入しました。

ベンレート

 花・木の殺菌剤です。10袋入りで600円くらいでした。1袋で1000倍の希釈液が1L作れます。種子の殺菌とカビ予防にホームセンターで購入しました。ベンレートを使用する記事を多く見かけたこととダコニールより安かったことが購入理由です。

熱帯魚用の小型ヒーター

 実生させる部屋は常に暖房を付けて温度を安定させることができないので、熱帯魚用の小型ヒーターで腰水を温めることにしました。5Wの小型ヒーターで26℃にキープしてくれます。効果があるかは発芽率を見て確認しようと思います。

不織布

 外置き多肉の寒さ対策に購入していた余りがあったので、フードタッパーの周りに3重くらいに巻いてみました。フードタッパーを外気にさらさないことでヒーターの効果が上がるかなと考えました。しかし、上からラップをかけると不織布のせいで上手く密着しないことが後に判明しました。ラップをかけるさいは上部分を少し開けておいた方が良さそうです。

不織布を巻いたフードタッパー

実生の手順

 ここからは私の実生手順を記載します。初めての実生なのでネットで仕入れた知識を元に体当たり精神で実施しました。下記リストの上から順番に作業しました。

  • 種子の殺菌
  • フードタッパー、小型トレイの殺菌
  • 土の準備と殺菌
  • 種を蒔く
  • ラップを被せる

種子の殺菌

 沸騰したお湯を冷ました水にベンレートを1袋入れて良く溶かします。seed stockで購入した種は密閉できる小さなジップロックのような入れ物に入っていたので、入れ物にベンレート希釈水を入れて殺菌しました。殺菌時間は平均12時間~24時間くらいのようで、私は諸事情で約10時間としました。

殺菌中の種子

フードタッパー、小型トレイの殺菌

 熱湯でフードタッパーと小型トレイを消毒します。2回お湯にくぐらせました。

土の準備と殺菌

 プレステラに土を入れます。底に赤玉土の中粒を敷いて、その上にサボテン用の培養土(肥料無し)を入れます。容器の3分の2くらいまで埋まったら日向土の小粒を入れて、最後に赤玉土の微粒を敷きます。私はサボテン用の培養土と日向土を入れすぎたせいで赤玉土の微粒を薄くしか敷けませんでした。写真を見ても分かりますが、日向土が少し見えています。微粒の層は根の張りを良くするために厚さがある程度必要とのことです。
 土を準備したら、熱湯を上から注ぎます。下から水が流れ出るまで熱湯を注いだら殺菌は完了です。

土の準備

種を蒔く

 種子の殺菌が完了したら、種を蒔きます。最初にフードタッパーに小型トレイとヒーターを設置して、小型トレイの上にプレステラを配置します。そして、プレステラの半分くらいまでベンレート希釈水を入れて、ヒーターの電源を入れます。
 種はピンセットを使って1つずつ蒔きましたが、ピンセットに種が張り付いて非常に置きにくいです。特にアストロフィツムはアガベより種が小さいので時間がかかりました。種同士が近いと発芽した後の管理が大変なので、なるべく等間隔となるように蒔きました。上側がアストロフィツム 兜丸、下側がアガベ ピグマエアです。最後にラップと蓋をして完成です。室内実生なので育成ライトをタッパーの上に設置します。

種を蒔いた様子
ラップと蓋をした様子

さいごに

 初めての 実生 かつ気温がまだ低い中でのチャレンジということで、色々と試行錯誤して取り組んでみました。本当に大丈夫か不安となりますが、実際に準備して種を蒔いてみると楽しさの方が大きくなります。今回は購入した種子でしたが、自分で交配した種子を使用していたら更に楽しくなると思います。この記事をご覧になった方も是非チャレンジしてみてください。多肉の世界に更に入り込めると思います。

 

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